大間原発についての論考

マガジン9条より

鋭い指摘と再処理の現実が見える


大間原発の建設を再開することの意味を考えてみる

 政府がやっとのことで「2030年代に原子力発電所の稼働ゼロ」を打ち出したかと思ったら、その翌日、いきなり枝野幸男・経済産業相がびっくり発言をしてくれた。「すでに着工している原発の建設は引き続き認める」というのがそれだ。はっきり該当するのは、大間原発(青森県)と島根原発(島根県)の2カ所である。
 個人的に気になっていたのが、大間原発の帰趨だった。昨年来、マガジン9と連携した「下北半島プロジェクト」に関わり、原発や核燃料再処理施設が立地する青森県の下北半島を2度訪れた。半島最北端の大間町にも足を延ばし、建設途中の原発を含めて町内を案内してもらった。危険を訴える声も、雇用や経済振興に必要との主張も、ともに耳にしてきた。
 それだけに政府の方針を知って、ショックというか虚脱というか不安というか、でも、そのどれとも違うような複雑な気持ちにさせられた。
 2008年に着工した大間原発は、14年11月に稼働する予定だった。しかし東日本大震災によって、工事が37.6%進んだ段階でストップしている。この原発の特徴は、全国の原発から出た使用済み核燃料から取り出したプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料だけで運転すること(フルMOX)で、世界で初めてだそうだ。地元の首長や商工関係者が建設再開を強く要望する一方で、プルトニウムは毒性が強いだけに「通常のウラン原発より事故の確率が高くなる」と危険性の高さも指摘されてきた。
 まずは、今回の政府の対応を見てみよう。
 すでに論じられているが、「2030年代に原発ゼロ」を掲げているのに、着工済みの原発の建設・稼働を認めれば、「40年で廃炉」を適用したとしても2050年代まで原発はなくならない。誰の目にも明らかな、こんな矛盾を露呈させたままの建設容認である。
 前回の当コラムで触れたが、青森県、特に下北半島には、全国の原発から排出される使用済み核燃料の再処理工場(六ケ所村)があり、再処理までの間の使用済み核燃料を保管する中間貯蔵施設(むつ市)が来秋に稼働する。いまだ再処理工場が試運転にとどまっている現況で、多くの使用済み核燃料や放射性廃棄物の貯蔵を頼らなければならない。地元は「原発ゼロ」となって再処理が中止になれば、貯蔵している使用済み核燃料などの県外搬出を求める構えも見せていた。
 それだけに政府には、地元の首長や自治体を怒らせてはいけないという目先の思惑があったのは確かだ。矛盾や整合性を気にしてなんかいられなかったのだろう。ちなみに、使用済み核燃料の再処理も、地元の要望通り「継続」が打ち出された。
 大間原発などの建設を容認するのならば、もっともらしく「原発ゼロ」を謳うっていうのは国民を騙していることに他ならない。逆に「原発ゼロ」を強調するのであれば、それを実現するためにどんな政策や法制度が必要なのか、とりわけ立地自治体に対して原発や関連施設に代わる地域振興策をどうするのか、方向を一緒に打ち出さないと絵に描いた餅に終わる。
 本来は、原発の地元の将来像を考える良い機会だったのだ。なのに、真剣に取り組もうとした形跡がこれっぽっちも見られないのが、とても残念である。政府には何より、地元の声にじっくりと耳を傾けてほしかった。問題点や課題をあぶり出し、具体的なビジョンに知恵を出し合う前提として、不可欠なプロセスだからだ。
 政府が今回のエネルギー戦略を決めるにあたり、下北半島を中心とする青森県の首長らからは「原発や関連施設の地元に何の相談や意見聴取もない」と批判が出ていた。地元では声が大きい原発推進派に対してさえ、そうなのだ。いわんや、3・11以降、原発に少なからぬ疑問を抱き始めている人たちの声が汲み上げられなかったであろうことは想像に難くない。
 マガジン9に掲載された山田勝仁氏の〈下北「核」半島に建設中の「大間原発」はラスコーリニコフの斧か〉によると、今や大間町の人たちは決して原発推進派ばかりではないようだ。3・11で原発の危険を実感したのだから、当然と言えば当然の帰結だろう。仮に原発建設を続行するにしたって、地元の人たちがどういう点に留意してほしいと思っているのかを聞いておくことが不可欠なはずだ。政府には、今からでもその努力を尽くすよう切に願う。
 地元にとっても、建設再開は決して手放しで喜べるわけではないと思う。
 たしかに、3・11の前は大間原発の建設関連で1700人が働いていたというから、人口6100人の町にとっての経済波及効果はとても大きかったに違いない。原発が稼働すれば、一定の効果は継続するだろう。でも、それだけでは済まない重い荷を、将来にわたって背負い込むことになったのも確かだ。
 稼働から40年が経たなくても、2039年になったら廃炉にするのかどうか。政府は肝心の部分については「新エネルギーや省エネの効果がどの程度上がるかを見通せた時に初めて議論できる」(枝野経産相)と結論を先送りしてしまった。無責任な放り出しである。今は曖昧にしておいても、必ずその矛盾が破綻する時が来るだろう。
 大間原発の建設を容認する要因としては、前述した青森を怒らせない思惑とともに、アメリカとの関係も大きく影響している。使用済み核燃料の再処理を中止するわけにはいかないが、かと言って再処理によって出来るプルトニウムを使う原発がなくなれば「原発燃料とする前提で日本がプルトニウムを取り出すことを認めた日米原子力協定に反する」とアメリカに怒られる。再処理でつくったプルトニウムをたくさん使って運転する大間原発を稼働させることは、青森とアメリカから突きつけられた難問に挟まれた政府の苦し紛れの選択でもあるのだ。
 つまり、大間原発の地元住民のことを第一に考えての結論ではないことに注意しなければならない。逆に言えば、矛盾に満ちた今回の方針が破綻する時も、地元住民のことを顧みて次の一手が打たれる保証はどこにもない。その際に、ひずみを負わされるのは誰なのか。おそらくは一番立場が弱い地元住民だろう。
 それから、言いにくいけれど、もし大間原発をこのまま稼動させれば、地元も原発への「責任」を免れなくなる。
 前述した通り、大間原発はフルMOXという世界で初めての方式だ。プルトニウムを使うから、ただでさえ危ないと言われている。しかも、津軽海峡を挟んで人口28万の函館市まで23キロしか離れておらず、函館の住民は3・11の前に建設差し止めを求める訴訟を函館地方裁判所に起こしている。
 危険だから稼働させるな、と短兵急に言うつもりはない。安全はもちろん重要な判断要素だが、受け入れた地元にとってみれば、経済や雇用や生活や、いろんな要素が絡んでいることは理解している。そして、そうした要素を衡量させて危険な原発を引き受けてもらったのは、他ならぬ都会に住む私たちだった。少なくとも3・11の前は「原発を押し付けられた」「都会の人たちが嫌がる施設を受け入れた」という地元の論理は正しかったと思う。
 しかし、福島第一原発の事故で事情は大きく変わった。「絶対安全」なんてあり得ないことが白日の下にさらされ、事故が起きればどれほど甚大で回復不可能な被害を受けるかがはっきりした。それでもなお原発にこだわるのならば、もはや「国策への協力者」「電力消費地の犠牲者」という「被害者」の立場だけではいられない。万が一、事故が起きた暁には、原発を推進した側の一員として「加害者」の側面も負うことになる。
 もちろん、政府や地元だけではない。都会に住む私たちの責任も重い。
 3・11の後、そう遠くない時期に建設途中の原発をどうするかの答えを求められると分かっていながら、十分な関心を払ってこなかった。政治に責任を押し付けるのは簡単だけれど、少なくとも自分の問題として捉え、地元の人たちの気持ちを斟酌しようとしたり、意見を聞こうとしたりして来ただろうか。原発を動かさないとしたら地元に対して何をすればいいのか、真剣に考えてはいなかった自らを反省しなければならない。
 すでにある原発の再稼働の問題と併せ、原発の地元とどう向き合うのか。いま、改めて私たち自身の姿勢と取り組みが問われている。
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# by oomawotomeru | 2012-09-24 10:48 | Comments(0)

高橋晴美知事がJパワーに説明も止める

久野の大間原発工事再開容認を受けて、高橋はるみ知事は、Jパワーに説明を求める

しかし、このことばが本当に大間を止めることを意味しているのなら説明ではなく
工事中止を求めるべき
説明を受けたらなっとくするの?

しっかり見ておかなくては・・
もちろん私たちに伝えるメディアの役割です!!

青森・大間原発:建設継続容認で知事「Jパワーに説明求める」 /北海道
毎日新聞 9月20日(木)10時46分配信
 政府が大間原発(青森県大間町)の建設継続を認めたことについて、高橋はるみ知事は19日の記者会見で、事業者のJパワー(電源開発)に今後の計画などについて説明を求める考えを明らかにした。内容によっては国に建設中断の継続などを要請する方針だ。
 政府は「30年代に原発稼働ゼロ」を目標とする「革新的エネルギー・環境戦略」を決定。一方、枝野幸男経済産業相は、大間原発など工事を中断している建設途中の3基は建設継続容認を表明した。
 道は国に対し、道民の理解を得るまで再開しないよう要望してきた。高橋知事は「Jパワーがどういう所存か説明を求めることが必要だ。(建設計画が)納得できるものかどうか確認したい」と述べた。
 一方、民主党北海道と道議会民主党・道民連合は19日、大間原発の建設再開容認の撤回を求める要請書を、野田佳彦首相と枝野経産相に提出した。「再開容認は十分な議論も説明もないまま行われ、同意できない」と撤回を求めた。【大場あい、円谷美晶】
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# by oomawotomeru | 2012-09-24 10:37 | Comments(0)

r連歌デモ

9月21日大間原発工事再開容認のニュ−スを受けて函館市役所前で出元小さな集会を開く
福島からいらしている高校生から連歌のことを聞く
高校生の歌を詠ませてもらう

こめらには
びょうぎさなんか
したぐねぇ
んだからはやぐ
こっちにきんせ

こどもたひにはびょうきになんかなってほしくない
だから早くこっちに来て

詠ませてもらって言葉に詰まる

もう1首

激流に
小石を一つ置くごとき
一人一人が
流れを変える

小石の一つでいたい

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# by oomawotomeru | 2012-09-24 10:29 | Comments(0)

大間原発工事再開に函館市長抗議

大間原発工事再開容認をうけて対岸の函館市長が抗議の記者会見を開く
以下朝日新聞記事より


大間原発 建設再開容認 函館市長ら抗議
2012年09月21日

■大間原発凍結 再要請へ
■国の建設再開容認 函館市長ら抗議
 枝野幸男経済産業相が大間原発(青森県大間町)の建設再開を認める考えを示したことについて、函館市の工藤寿樹市長は20日の記者会見で「(2030年代までに原発ゼロを目指す)国の戦略と全く整合性がとれず、支離滅裂だ」と批判。隣接2市町の首長らと上京して国などに抗議し、建設の無期限凍結を改めて要請する意向を示した。
 大間原発は電源開発(Jパワー)が2008年5月から着工。東日本大震災後に進捗(しんちょく)率37・6%で工事が中断した。最短で23キロの距離にある函館市や隣接する北斗市と七飯町は以前から建設凍結を求めている。
 工藤市長はこの日の会見で、大間原発の50キロ圏内の人口は青森側が約9万3千人に対し、北海道側は約37万4千人いると指摘。「何かあったら大きく影響を受けるのは圧倒的に道南側。何の説明もなく工事再開を容認することは言語道断」と枝野氏ら野田政権を強く非難し、「大間が稼働すれば、日本で原発に一番最後まで我々の地域がつきあわざるを得なくなり、容認できない」と述べた。
 また、国などへの建設凍結要請については、高橋はるみ知事にも協力を求める考えを示し、近く道庁を訪問する方針という。さらに今後、3市町以外の道南の自治体にも同一行動をとってもらえるよう求める、とも表明した。
 一方、函館市は工事再開の動きがあった場合は法的措置で食い止める方針を示しており、担当部署が検討を続けている。ただ、提訴について工藤市長は「実際に工事が再開されないと難しいと思う」との見解を示した。

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2012年8月17日 フェリーより町の後ろに鎮座する建設中の大間原発
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# by oomawotomeru | 2012-09-22 07:56 | Comments(0)

大間原発がこれからの原子力政策を決める!?

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大間原発の建設再開容認 経産相、青森知事に方針 (河北新報)
政府の新エネルギー戦略の決定を受け、枝野幸男経済産
業相は15 日、青森県などに説明

原発事故への危機意識が薄れ報道も少なくなっていることから、B級ニュースGON!では福島第一原発の最新状況や関連情報を定期的にお伝え致します。
9月16日03時00分時点での最新情報は以下の通りです。


枝野経済産業相は震災以降建設が中断している青森県の大間原発と、中国電力島根原発3号機の建設再開と稼働を容認する考えを各首長に伝える。この決定は2030年原発ゼロ目標を大きく矛盾しており、稼働が容認となった場合少なくとも2050年までは稼働が可能となる。

早速「原発ゼロ」とは矛盾だらけの政策を取る民主党政権に対し、自民党総裁選5候補は全員が「原発ゼロは現実的でない。政権を奪回した場合には即時見直し」と立場を明確にした。

迷走する民主党をバッシングした自民党が牙をむき出した。
これまで原子力村の推進を押し進めてきた自民党
ここで私たちは 原発やめる・原発続ける の二者択一を選ばなければならない

科学者・経済団体・政治家・利権集団で原発を54基も造ってきた自民党を選ぶのか?


写真は8月17日 大間町電源開発(株)を訪問した時のもの
函館の2市民団体が大間原発工事の中止を要請
「ピースサイクル道南ネット」と「大間原発訴訟の会」
対応したんは、電源開発(株)所長代理

後ろに見えるのは電源開発いわく、「応接室」という名のスーパーハウスです
ドアを開けたら、蜘蛛の巣と虫の死骸がいっぱいの物置小屋でした。
市民グループの訪問に応えた電源開発(株)の対応です。

ちなみに新聞記者が訪れた時はすばらしい応接室に案内されたそう・・・・。

この時の模様は北海道新聞8月18日に掲載されいる



[#IMAGE|a0292602_1094174.jpg|201209/20/02/|mid|580|435#

 
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# by oomawotomeru | 2012-09-20 10:11 | Comments(0)


大間原発を止めるための情報交換


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「小出裕章さんのおはなし」

2012年4月「原発に反対しながら研究をつづける小出裕章さんのおはなし」をクレヨンハウスから出版しました。2011年3月変わってしまった世界を生きる子どもたちへ、この本を読んでよりよい未来を生きて欲しいとの願いをこめて書きました。
「原発に反対しながら研究をつづける小出裕章さんのおはなし」著者:野村保子 監修:小出裕章

http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%81%AB%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E3%81%97%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%89%E7%A0%94%E7%A9%B6%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%A5%E3%81%91%E3%82%8B%E5%B0%8F%E5%87%BA%E8%A3%95%E7%AB%A0%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%97-%E9%87%8E%E6%9D%91%E4%BF%9D%E5%AD%90/dp/486101218X

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